NMOSDとライフプラン

家族および周りの人に病気を伝えますか?

NMOSDのことを友⼈や親戚、ご近所に伝えるか伝えないか迷うことがあるかもしれません。同居している⼈であれば、毎⽇少しずつ病気を理解してもらえます。しかし年に数回しか会わない親戚や友⼈にはどうすればよいか悩んでしまうかもしれません。

周りの⼈に病気を伝えますか?

NMOSDだということを必ず⾔わなければいけないのでしょうか?
「⾒た⽬には何ともないから、たまに会う親戚には⾔わない」という場合もあります。ただ、何度も⼊院したり、ひと目でわかる症状がある場合は、誤解を避けるために病名・病状を伝えたほうが良いかもしれません。

  1. 家族・親戚に伝える
    ほとんどの⼈が家族には伝えていますが、親戚には伝えない場合もあります。親戚に伝えることで、症状が悪くなった時には⼒になってくれることもあるので、伝えた方が良い場合があります。
  2. 友⼈に伝える
    親しい友⼈には症状が⽇によって異なることや、再発することを伝えておくことで、気持ちが楽になることもあります。病気を理由に友⼈関係が悪くなるということを避けるためにも、病気について伝えることが良い場合があります。
  3. ご近所に伝える
    ご近所の様々な推測や噂が悪い⽅向に進まないように、病気について少しずつ説明することもひとつの⽅法です。

説明の仕⽅の一例

  1. NMOSDは脳と脊髄と視神経の病気であること
  2. 症状は運動障害・感覚障害・視⼒障害など様々であり、⼈によって⼤きく異なること
  3. 症状は⽇によって変わることが多いこと
  4. 完全には治らないが、再発を予防する治療があり、病気でない⼈と同じ⽣活を送ることができること
  5. まだ、病気の原因はわからないが、研究が進んでいること
  6. 寿命にはそれほど影響しないこと

MSキャビン. 視神経脊髄炎完全ブック第1版. MSキャビン. 2018. p.134-138

NMOSDと仕事

多くの場合、NMOSDは再発を繰り返します。再発時は治療に専念する必要があります。病気が安定している時期は、元々の⽇常と社会⽣活に復帰できる可能性があります。しかし実際には再発を繰り返す病気の不安定さから、なかなか仕事ができず、悩んでいる⼈がいます。

NMOSDでも勤めに出られる

仕事は体⼒を消耗し、ストレスも感じます。それらが再発のきっかけになると⼼配かもしれません。しかし、何もしないで家にいれば再発しないという保証はなく、むしろ精神的に良くないでしょう。NMOSDを理由に仕事をあきらめるのは、あまり良いこととはいえません。実際にNMOSDでもフルタイムで働いている⼈もいます。
仕事をするにあたってどのようなことを気をつけたらよいか、主治医とご相談ください。

仕事中の⼯夫

できるだけこまめに休憩しましょう。パソコンのモニターや細かい資料を⾒る時は、定期的に⽬を休めることを忘れないようにしてください。疲労の症状がある場合は、特にこまめな休憩を⼼がけましょう。

MSキャビン. 視神経脊髄炎完全ブック第1版. MSキャビン. 2018. p.139-141

NMOSDと妊娠・出産

NMOSDは⼥性に多い病気で、発症する年齢は出産可能な年齢です。NMOSDと妊娠の関係はまだはっきりしていないのが現状ですが、NMOSDの発症前後で流産が多かったことと、妊娠⾼⾎圧症(⼦癇前症(しかんぜんしょう)、妊娠中毒症)が多くなる可能性があります。

しかし、NMOSDのせいで⼦どもができにくい、NMOSDが出産に悪影響を及ぼすという報告はこれまでのところありません。現在は「NMOSDを理由に妊娠をあきらめるべきではない」という考え⽅で⼀致しています。多くのNMOSDの⼈が⼦供を産み、育児をしています。妊娠・出産に伴う再発を防ぐためには、妊娠前から病気の活動性を抑えておくこと、そして出産後も慎重に病気を管理することが⼤切です。

MSキャビン. 視神経脊髄炎完全ブック第1版. MSキャビン. 2018. p.123-129

NMOSDと生活

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